雨×首都高=?
6月と言えば梅雨・・・。
雨の首都高に事故が多いことは「検証・ザ・首都高」第11回(http://www.shutokodeikou.jp/kensho/article/11.html)でもお知らせしましたが、その中では、渋滞発生に関わる交通現象についてあまり触れませんでした。
そこで今回の「検証・ザ・首都高」は、毎度おなじみ渋滞王子Tsukasa と一緒に、降雨時における首都高の渋滞発生メカニズム(?)について、分析してみたいと思います。

雨の首都高は、何が違うのか?
首都高(を走る車)は、雨の日にどのような変化をするんでしょうか?
雨の影響を受ける「地上部」 と、雨の影響を受けない「トンネル部」 について、代表的な地点における交通量と走行速度の関係を、降雨の有無でデータを色分けして比較してみましょう。
これらの図で、二つの色が重なっていれば降雨で差異がないことになりますし、ズレがあれば、降雨による差異があることになります。地上部だけでなくトンネル部にも同じような差異があれば天候が原因ではないことになりますし、差異が地上部だけであれば天候が原因ということになります。
果たして、結果は・・・?


「スピード」に着目すると・・・。
みなさん、雨の日と晴れの日で、アクセルの踏み具合って一緒ですか? 恐らく、ほとんどの方が(視界の悪さや路面の滑りやすさもあって、)雨の日はアクセルを緩めますよね? 地上部の図を見ると、雨の日の方が下側にズレるような重なり方になっています(=走行速度が遅くなっています)。当然ながら(?)、雨の影響を受けないトンネル部では、雨でも晴れでも変わりません。


さて、この結果、「交通容量」って、どうなるんでしょうか?
- ここでちょっとおさらい
- 解説を始める前に、「交通容量」についておさらいです!
交通容量とは、道路を一定時間に通れる車の台数(限界)のことです。
この値は、道路の能力とドライバーの能力によって決定されます。
この「交通容量」に着目すると・・・。
みなさんが雨の日に注意するのは、「スピード」と「車間距離」ではないかと思います。この二つを意識する(視界が悪くて路面が滑りやすければ、いつもよりスピードを落として車間距離をとる)ことで、結果として「交通容量」が下がります。
地上部の図を見ると、雨の日の方が左側ズレるような重なり方になっており、一定時間に通ることのできた交通量は晴れの日よりも少なくなっています。先ほどと同様、雨の影響を受けないトンネル部は雨でも晴れでも変わりません。


「ここで、「スピード」と「車間距離」と「交通容量」の関係を、簡単に解説したいと思います。
道路に限らずですが、渋滞が発生する時は、「需要(それを使いたい量)」と「容量(それが通せる量)」との関係が、「需要>容量」になっています。
この「容量」は、ある断面を1時間に何台の車が通れるかで表現されます。ですから、この「容量」が大きければ大きいほど、渋滞は発生しづらいことになり、「容量」とは、道路の持つ能力と言い換えることが出来ます。
更に、1時間にある断面を通れる車の数は、そこを通る車の速度と車間距離で決まります。想像して欲しいのですが、その断面を「猛スピードの車が車間距離を詰めてどんどん通る状態」と、「ユックリな車が車間距離を大きくノンビリと通る状態」では、どちらが1時間に沢山の車が通れるでしょうか?そうです、前者の状態の方が、沢山の車が通れます。
これらは極端な例ですが、要するに、スピードを落として車間を大きく空けて走る雨の日は、「容量」が小さくなるということです。つまり、雨の日は道路とそこを通る車の効率が低下して、渋滞しやすくなるのです。
第23回の結論...
雨の日は事故だけでなく、渋滞も起こりやすい!
今回は、降雨時における首都高の渋滞発生メカニズム(?)について、なるべくわかりやすい解説を心がけましたが、いかがでしたか?雨の日は、道路(と走行する車)の効率が低下するので、渋滞しやすい状況になるんですね。(そういえば、雨の日って電車も遅れがちですよね。)
交通集中による渋滞だけでなく事故も多いので、今回の「検証・ザ・首都高」を参考に、雨の日は、特に時間に余裕をもった行動計画で、スマートな首都高ドライブを楽しんでもらえればと思います!
Walileoは、時計が大好きです。特に機械式時計が大好きで、友達のいないWalileoは、時を刻み続ける機械の姿をシースルーバックからウットリと眺めていたりする、変わり者です。機械は頑なに一定のリズムを刻み、針はそれに合わせて進んでいきます。こうして、時計はWalileoの周囲を流れる目に見えぬ時間を可視化してくれます。
それと同じくらい、首都高の交通流を眺めているのが大好きな変人Walileo(お気に入りの鑑賞スポットは、湾岸線有明付近)ですが、車両感知器も交通流を可視化してくれますよね。思わぬ両者の共通点に、道理で交通流が好きな訳だと気付いたWalileoです。(傾奇者☆Walileo)
